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幸福学を経営に活かす

 

何のために働くのかを考えてみましょう。私は、働くことの究極の目的は幸福の追求だと考えています。充実した仕事ができ、生活ができる収入を得て、自分や家族、他者の幸福に繋げること重要です。

 

さて、人はどうすれば幸福になるのでしょうか。近年、幸福学といわれる統計的な分析に基づく研究が進んでいます。たとえば、慶應義塾大学大学院 教授の前野隆司氏が日本人1500人を調査した結果、次の4つの因子が重要であることがわかっています。

 

・自己実現と成長の「やってみよう」因子

・つながりと感謝の「ありがとう」因子

・楽観と前向きの「なんとかなる」因子

・独立とマイペースの「あなたらしく」因子

 

これらを経営の中に活かすことが重要です。

たとえば、ある経営者が「昇給をしたのに感謝していない」と言っていました。これは幸福学ではマイナスです。経営者は幸福になりません。感謝されるよりも感謝する人の方が幸福になるのです。

 

経営者が社員に感謝の気持ちを持って昇給をする。社員も経営者に感謝の気持ちを受け取るとともに、経営者に感謝する。そのような感謝の循環ができれば経営者も社員も幸せになります。

 

人に親切にする人は幸福感が高まります。この性質を利用して、顧客や後工程の人たちに貢献をする行動をすれば人事評価が高くなるように人事評価シートを設計するとよいでしょう。

このように、幸福学の研究を経営活動のさまざまなところで活かし、経営者も社員も幸福になる経営を支援します。